クリーニング屋さんの裏側。Yシャツの洗い・仕上げ編。
糊の効いたYシャツは、パリッとしていて気持ちがいいですよね。
Yシャツ
一般のクリーニング店のYシャツは、どのように洗われ、仕上げられるのか、裏側を細かく解説していきます。
Yシャツの料金
Yシャツのスタンダードのクリーニング料金は、約100円から300円程度です。
スタンダード仕上げは、全工程が機械仕上げです。
ハイクラスは、半機械仕上げや完全手仕上げで仕上げられ、約500円から1000円以上するところもあります。
準備
Yシャツは、洗濯機に入れる前に下準備をしてから洗います。
色分け
淡色のものと濃色のものとを、色で分けます。濃いものは色が溶出する可能性があるので別で洗います。
束ねる
エリ部分を揃えて、5枚から10枚程度を一まとめにして束ねます。
前処理
エリや袖などは、皮脂汚れが付いてるので、汚れを落としやすくするための前処理を施します。
洗浄
束にしたYシャツを、ネットに入れたり、縛って一まとめにしてから水洗機に入れます。
工程
予洗→濯ぎ→本洗→濯ぎ→糊付け→脱水、と進んでいきます。
温度
約40°から50°で洗います。
洗い
予洗で、汗などの汚れを流し、本洗で洗剤と過炭酸ナトリウムなどの漂白剤を投入し汚れを除去します。
糊付け
天然糊や化学糊を使って、糊付けをします。濃色のものや、糊の強弱指定などの品物は別で糊付けされます。洗いの工程時間は約30分前後です。
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仕上げ
仕上げは、料金によって”機械仕上げ・半機械仕上げ・完全手仕上げ”に分かれます。
機械仕上げ
Yシャツの仕上げ機は、パーツによって分かれています。
エリとカフスを仕上げる機械、袖を仕上げる機械、前立て身頃を仕上げる機械があります。
袖と身頃を同時に仕上げる機械もあります。
こちらは↑、身頃と袖を同時に仕上げるボディ。
こちらは↑、袖を仕上げる、通称エントツと言われる機械。
こちらは↑、エリとカフスを仕上げる、通称三つ山と言われる機械。
半機械仕上げ
エリとカフス・前立て身頃の生地が厚い部分のみを機械で仕上げ、袖の部分のみをてで仕上げる方法です。
袖の部分は、タックがついてるものがあり、機械仕上げでは綺麗にならない部分を、アイロンで手仕上げしていきます。
完全手仕上げ
その名の通り全工程をアイロンがけする方法です。全工程をアイロンがけするには約30分程かかります。
ハンガー仕上げ・たたみ仕上げ
クリーニング店では、ハンガー仕上げを”立体仕上げ”、たたみ仕上げを”平面仕上げ”と言います。
ハンガー仕上げは、首元にピンを止めて包装します。
たたみ仕上げは、納まりをよくするために、一番上のボタンと三番目のボタンを止め、エリ部分にカラーといわれる形を整えるアイテムを入れます。
クリーニング店は、ハンガー仕上げとたたみ仕上げの料金に違いがあります。
ハンガー仕上げが安くて、たたみ仕上げが高いクリーニング店もあれば、その逆もあります。
たたみ仕上げは手間と副資材のコストがかかるので、ハンガー仕上げより高いのはわかりますが、その逆はどうでしょうか?
これは、たたみ仕上げの場合、たたむ事によりシワを隠すことができます。
ハンガー仕上げは、シワが目立つので手直しが必要になります。
なんだかおかしな話ですが、実際の話です。
まとめ
一般的なクリーニング店のYシャツの洗い方と、仕上げ方を解説しましたが、お店によって仕上げ方や洗い方は様々です。
Yシャツの仕上がりで見るべきポイント3つあります。
エリ・カフスと袖のタック部分のプレス、エリ・カフスの汚れ落ち、ボタンの付け直しです。
ボタンは、洗いやプレス段階で割れてしまったり、緩んだりすることがあります。
付け直してくれたり、ボタンに気が利くクリーニング店は信頼できます。
尚且つ、料金面がクリアできれば、Yシャツの仕上がりに関しては良いクリーニング店だと思います。