クリーニング店以上の仕上がり！？ウールのセーターの手洗い方法。
洗濯での失敗で一、二を争うのがセーターの縮みです。
ウール100%やウール混のセーターは、間違った洗い方をすると家庭の洗濯では縮む事があります。
セーターが縮む原因
多くのセーターやニット製品には、ウールやカシミヤなどの動物繊維が使われています。
動物繊維は、繊維のまわりをキューティクルやスケールといった鱗片で覆われており、強いダメージを与えることで独特な手触りなどの風合いを損なってしまいます。
家庭の洗濯では、洗濯機の揉み作用により、キューティクルやスケールにダメージを与え縮みを発生させます。
よくある例は、”おしゃれ着洗い用の洗剤”を使い、”洗濯機のおしゃれ着洗いコース”で洗ったところ、おしゃれにもならず縮んでしまったと言う例です。
動物繊維は生き物の毛ですので、非常にデリケートで複雑な構造になっていますので、洗い方は”手洗い”
が正しい洗い方になります。
詳しくはこちら。
正しい洗い方
セーターやニット製品の洗い方は、手洗いになります。
セーターやニット製品の場合、主に汚れを取る目的より、汗やにおいを取る目的で洗います。
同時に落とせる汚れもあればOKと言った感覚です。
動物繊維は、人間の髪の毛と似た構造になっているため、家庭で洗う時はシャンプーやコンディショナーなどで優しく手洗いしましょう。
シャンプー
注意：洗う前に袖丈・身幅・総丈を採寸して下さい。干す時に重要になります。
シャンプーは、香り付きのものでも良いですが、動物繊維は香りがつきやすいので、無香料タイプをおすすめします。
①バケツや洗面器に30℃ほどのぬるま湯を入れて、シャンプー”一回分の半分”（ボトルプッシュを１回分とします）を溶かし入れます。入れすぎると泡立ち過ぎて濯ぎが大変になりますので、入れ過ぎ注意です。
②品物を入れて、全体にお湯が行き渡るように１分程度押し洗いします。この時、エリや袖口・ワキ部分を重点的に洗ってください。
③終わったら、畳んだ状態で水分を押し絞りしてください。絞ったら新しいお湯で、畳んだ状態で泡がなくなるまで２、３回ほど濯いで、同じように押し絞りしてください。
濯ぎ工程は、伸びてしまうのを防止するために畳んだ状態で作業してください。
コンディショナー
コンディショナーも、出来れば無香料タイプをおすすめします。
①バケツや洗面器に30℃ほどのぬるま湯を入れて、コンディショナー”一回分”（ボトルプッシュを１回分とします）を溶かし入れます。コンディショナーは一回分しっかりと入れてください。
②品物を入れて、全体にお湯が行き渡るように１分程度押し洗いします。
③終わったら、畳んだ状態で水分を押し絞りしてください。絞ったら新しいお湯で、畳んだ状態で２、３回ほど濯いで、同じように押し絞りしてください。
濯ぎ工程は、伸びてしまうのを防止するために畳んだ状態で作業してください。
平干し
動物繊維は、縮みもしますが、特性上伸びもします。
伸びた状態で干してしまうと、そのままの状態で乾燥されてしまいます。
なので、濯ぎの時には出来るだけ伸びないように、畳んだ状態で濯ぎます。
また、採寸をしておくことで、伸びたり縮んだ繊維を、元の形に修正する事ができます。
干し方は、ハンガーではなく”平干し”します。
ハンガーでは、全体が伸びてしまうためNGです。
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こちらは、仕事でも自宅でも使っている平干し用ネットです。
平干し用ネットは、百均でも売っていますが、このネットの利点は二つあって、一つは品物が動かないようにバンドがついているところです。
もう一つの利点は、3段あることで、長い丈のものや、袖が長い品物でも下の段に織り込めるところです。
平干しネットを使い、採寸した通りに形を整えて、通気性の良い場所で平干ししましょう。
スチーム・ブラッシング
完全に乾いたら、仕上げにアイロンのスチームかスチーマーで蒸気を与えて繊維を解します。
注意：吊るした状態でスチームを与えると伸びます。
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こちらはアイリスオオヤマのスチーマーで、大量のスチームが５分以上出て、尚且つアイロンにもなるのでシワも伸ばせます。
大量のスチームは、消臭・除菌効果もあるので、焼肉臭やタバコ臭・ダニなどにも効果があり、一台で色々と応用が効くので一台持っててもコスパは良いです。
乾燥機がある方は、３分ほど乾燥させると繊維がほぐれます。
注意：少しでも濡れた状態だと縮みます。
ブラッシング
最後にブラッシングをすることで、毛玉を発生しにくくさせます。
ブラッシングは、動物繊維全般にお勧めします。
クリーニング店でも、意外とブラッシングを蔑ろにする方が多いのですが、絶対にブラッシングは必要です。
動物繊維のキューティクルやスケールといった鱗片は、非常に絡まりやすく毛羽立ちやすいため、ブラッシングで溶かすことで品物を長持ちさせてくれます。
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私が毎回お勧めしている、ブラシです。
このブラシは、ブラシのトップブランドG.B.KENT社のライセンス契約を取った日本の会社が作っているブラシなので非常に優秀です。
柔らかい毛先と弾力性のある白馬毛で作られていて、カシミヤなどのデリケートな繊維にも対応できます。
このブラシのすごいところは、静電気除去繊維を混毛しており、ホコリや花粉も落としてくれます。
まとめ
セーターやニット製品は、自宅で洗う場合は正直手間がかかりますが、下手なクリーニング店に出すより全然キレイになることを実感すると思います。
”おしゃれ着洗い”は×
是非お試しあれ。