プロのクリーニング屋さんが教える”柔軟剤”の上手な使い方。
柔軟剤には、様々な種類が販売されており、選ぶ基準として香りで選ぶ方が多いと思います。
家庭での洗濯では、柔軟剤を使う方が多いと思いますが、効果や必要性などプロの目線から見ていきましょう。
柔軟剤の効果
「ふわふわになるから」「良い香りがするから」
柔軟剤をわかりやすく例えると、洗剤がシャンプーで柔軟剤がコンディショナーとなります。
シャンプーで汚れを落とした後、コンディショナーでコーティングし、ドライヤーで乾かすとサラサラとした手触りに。。。。ですが
髪を洗う時と、洗濯をする時で大きく違うところが一つあります。
それは、お湯で洗うか水で洗うかの違いです。
これは、洗濯をするにあたってとても重要なことの一つになります。
これを踏まえた上で、柔軟剤の上手な使い方を紹介して行きましょう。
柔軟剤の特徴
柔軟剤は、お湯の中で使用すると効果を最大限に発揮します。
原理としては、お湯で繊維が膨らみ、柔軟剤もよく溶け、繊維の中に入り込みやすくなります。
反対に、水では繊維が膨らみにくく、柔軟剤が溶けにくいと言う事になります。
これは、洗剤用洗剤にも同様のことが言え、お湯だと汚れ落ちは良くなり水では半減してしまいます。
また、コンディショナーを使った後に、ドライヤーを使うことでサラサラとした手触りになるのと同様、柔軟剤を使用した後に、乾燥機の熱をかける事で、熱と回転による叩き作用により繊維がほぐれ、キレイに繊維をコーティングしてくれます。
その結果、フワフワとした肌触りになるという仕組みです。
なので、水洗いで日干しをした場合では柔軟剤の効果は半減しているのです。
柔軟剤の豆知識1
柔軟剤の効果であまり知られていないものの一つに殺菌効果があります。
これは、柔軟剤の成分による働きで、洗濯物についた微細な菌を捕まえて殺菌してくれます。
しかし実はこれにはデメリットもあります。
微細な菌を殺菌すると言うことは良い菌も殺菌の対象になると言うことです。
さらに、香り付きの柔軟剤には、人体に悪影響を与える化学物質が入っているものがあり、体調を害してしまう方も実際にいます。
小さなお子様や、肌のデリケートな方は成分をよく調べ使用することをお勧めします。
柔軟剤の豆知識2
柔軟剤にはもう一つあまり知られていない効果があります。
それは、静電気防止の効果です。
髪の毛も衣類の繊維も微力な電気を帯電します。
その微力な電気は、空中に舞うホコリや花粉などを寄せ付けます。
電気を帯びた髪の毛は、空気中の水分を取り込みやすくクセ毛の方はクルクルとうねったり、帯電した衣類は、空気中のカビなどの微生物を寄せ付け、衣類にカビを発生させやすくしてしまいます。
そこで効果を発揮するのが柔軟剤の静電気防止の効果です。
柔軟剤は繊維の表面をコーティングするので帯電しにくくなります。
その結果、髪の毛はサラサラとした状態を保ち梅雨の時期でも空気中の水分の影響を受けづらく、衣類などはカビなどの微生物を寄せ付けづらいと言う事になります。