クリーニング屋が解説ペットボトルから作られる”ポリエステル”の特徴。

近年では、最も使われる繊維として身近に存在するポリエステル繊維の特徴を解説していきます。

ポリエステルの原料であるPET樹脂はペットボトルの原料でもあります。

ポリエステル

繊維として使われる種類は数種類あり、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PTT(ポリトリブチレンテレフタレート)が代表的なポリエステル繊維ですが、現状はほとんどがPET繊維となっています。

ポリエステルの特徴

ポリエステル繊維は、化学繊維としてはアクリルと並んで最も使用量・生産量の多い繊維です。化学繊維の中でも石油等、化学的に合成された原料のみから作られる合成繊維に分類されます。

耐熱性、強度ともに優れており、軽くて染色性もよく、しわになりにくく、速乾機能を持ち、原料価格も安い。

優れた性能を持ち合わせているため、化学繊維の中ではアクリルに続き最も多く使われています。

用途

優れた性能を持つポリエステルは、衣料全般はもちろんですが、様々な産業に活用されています。

ポリエステルのメリット

耐熱性・耐候性

摩擦に強い耐性を持ち、熱にも強く、しわになりにくい性質があります。日光に強く、耐候性にも優れます。

速乾性

吸湿・吸水性が低いため、乾きがはやい特徴を持ちます。

熱可塑性

熱可塑性があるため、折り目やプリーツをしっかり付けることが出来ます。

ポリエステルのデメリット

逆汚染

ポリエステルは汚れを吸う性質があり、洗濯時において、洗液中に存在する汚れ(含む染料)を繊維が吸着し、汚れたものと一緒に洗濯したり、界面活性剤の濃度が低下していたりすると逆汚染しやすくなる。

吸湿・吸水・吸汗性

ポリエステル単体には、吸湿・吸水・吸汗性がなく、そのため他の綿などの吸湿・吸水・吸汗性がある繊維と組み合わせることでポリエステルの速乾性が発揮される。

まとめ

ポリエステル繊維は、優れた性能をもち、形を変え様々な繊維とコラボすることにより、お互いの良さを引き立たせ、更なる性能を発揮する化学繊維の革命繊維といえます。