家庭でのしみ抜き注意点。水溶性・油溶性・不溶性。
良いクリーニング店を見極めるための基準として、”しみ抜き”の技術があります。
しみ抜きには高い技術と知識が求められます。
しみの”三大要素”
”しみ”の定義は少し難しいのですが、簡単に説明すると、洗濯で落とせるものは”汚れ”と呼び、残ったものを”しみ”と呼びます。
この”しみ”には大きく分けて三つあります。
水溶性・油溶性・不溶性です。
水溶性のしみ
水溶性のしみとは、水に溶けやすい性質のしみのことです。
例えば、コーヒー・果汁・ジュース・醤油・ソース・ビール・お酒・汗・血液・尿などがあげられます。
油溶性のしみ
油溶性のしみとは、油脂に溶けやすい性質のしみのことです。
例えば、機械油・マジック・ボールペン・チョコレート・牛乳・マヨネーズ・ドレッシング・バター・サラダ油・口紅・ファンデーション・マスカラ・アイシャドウなどがあげられます。
不溶性のしみ
不溶性のしみとは、液体に溶解しない性質のしみのことです。
例えば、泥汚れ・すす汚れ・墨汁・鉛筆・ガム・サビなどがあげられます。
クリーニングでのしみ抜き事情
クリーニング店では、しみ抜きをどこまでやるかが会社ごとにバラバラです。
最後まで徹底的にやるところもあれば、①②③と順番に薬品を使い、それで落ちなければお決まりのカードを付けて返すところもあります。
「しみ抜きをしましたが落ちませんでした。」
「これ以上は生地や染色を傷める恐れがあるため、、、、」
恐れがある為、、、恐れたらプロじゃないでしょ、、、
他のお店に持っていったらあっさり落ちちゃったなんてことはよくある話です。
クリーニング店での、しみ抜きの事故は少なくないのが実情です。
ですが、しみ抜きは、それだけ技術や知識が必要とされると言うことです。
なので、良いクリーニング店の見極めの一つとして、しみ抜きが上手なところは良いクリーニング店が多いです。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
家庭でのしみ抜き
家庭でのしみ抜きでは限界がありますが、市販のものでもある程度キレイにすることができます。
ですが、家庭でしみ抜きをする際の大前提として、洗濯できるものに限ります。
洗濯できないものとして例を挙げると、風合いが変わりやすいもの(シルクなど)・縮みやすいもの(獣毛製品など)・濃色のもの・自力でアイロンがけが出来ないもの(プリーツスカートなどデザイン性の高いもの)などが挙げられます。
基本的にこのようなものは、家庭のしみ抜きでは高い確率で失敗します。
良くあるのが、慌てて自己流でしみ抜きをしてから、クリーニング店に持って来られる方がいらっしゃいますが、時すでに遅しになってるパターンが多々あります。
家庭で洗濯できないようなものに関しては、触らずに技術のあるクリーニング店に相談しましょう。
家庭でのしみ抜きのやり方は、下のリンクを参照。
まとめ
しみは、付いてから時間が経過するごとに、繊維の中まで浸透し酸化して繊維を傷めていきます。
逆に、すぐ対処すれば、家庭でもある程度のところまで落とすことは可能だと言うことです。
また、食べこぼしや皮脂汚れなどは、衣類害虫の餌となり繊維ごと食べられてしまう恐れもありますので、しみ抜きは早めの対処が大事だと言うことです。