クリーニングで縮む?Yシャツのエリ。トップヒューズ芯とフラシ芯。
Yシャツをクリーニングに出して、エリやカフスがキツくなったりしたことありませんか?
Yシャツの仕上げ
Yシャツのクリーニングには、機械仕上げと半機械仕上げ、完全手仕上げがあります。
通常の料金では、全体を機械仕上げしますが、デラックスやロイヤルと言われる価格帯では半機械仕上げを行います。
半機械仕上げでは、芯地が入ってるエリとカフス、前立て部分を機械で仕上げて他の部分をアイロンで仕上げる方法です。
完全手仕上げは、全ての工程をアイロンで仕上げる方法です。
Yシャツの芯地
Yシャツの芯地には2種類あります。
安価なYシャツに多く使われる芯地には接着芯と言うものが使われます。
接着芯は、エリやカフス、前立ての形を保ったり張りを出すために生地と生地の間に接着樹脂を使って芯地を貼り合わせます。
これをトップヒューズと言います。
もう一つは、比較的高級と言われるYシャツに使用されるフラシ芯があります。
フラシ芯は、接着樹脂を使用せずに芯地のみで作られるものを言います。
物によっては表側だけ接着しているものもあります。
トップヒューズとフラシ
エリとカフス、前立てには形を保ったり張りを持たせるために芯地を使いますが、技術的な面とコスト面が考慮されます。
安価なYシャツには、生産コストを抑えるためにほとんどの場合トップヒューズ芯が使われています。
トップヒューズは、形状記憶性が高いので家庭の洗濯でも形を保つ事ができるメリットがあります。
比較的高級なYシャツには、技術的なものが求められるフラシ芯が使われる傾向があります。
フラシの場合は芯地のみなので、家庭の洗濯で形が崩れアイロンがけが必要になります。
クリーニングでのデメリット
クリーニングでのYシャツの仕上げは、通常の料金では機械で仕上げられます。
洗浄したYシャツを専用の機械で、高温圧力プレスを行います。
この時に、トップヒューズに使われる接着樹脂が熱で柔軟になり、冷やされる過程で少しずつ縮みが発生します。
これを繰り返すことによって、最終的に大きな縮みになり形が変形してしまいます。
クリーニング店にもよりますが、デラックスやロイヤルと言ったコースでも、エリやカフス、前立てのみを機械仕上げするお店もありますので、完全手仕上げでは無い限りクリーニングでの仕上げでは縮みが発生してしまいます。
逆にフラシの場合は、芯地が固定されていないので、仕上げの技術が求められます。
エリやカフス、前立てはYシャツの顔なのでしっかりとアイロンがけをしなければクレームにつながります。
まとめ
最近では、家庭で洗濯できる形状記憶のものが多く販売されるようになりました。
購入する時には、家庭で洗えるものと洗えないものとを考えて購入することをお勧めします。
洗えないものは、クリーニング店に相談し適切なコースなどのアドバイスを受けましょう。